ユキノシタ科 Saxifragaceae ネコノメソウ属
ハナネコノメ  Chrysosplenium album Maxim. var. stamineum (Fr. et Sav.) Hara


葯があずき色をしています。白い花弁のように見えるのは萼(がく)で、この白い萼を背景にすると一層葯の鮮やかさが引き立ちます。あずき色の葯は2つに割れて黄色い花粉が現れます。花粉が飛び散ると跡には黒い小さな傘のようなものが残ります。花粉を被っていた袋の内側が黒だったのです。しかし少し経つとこの傘状のものも落ちてしまいます。少し透明がかったもやしのような花糸だけが残ります。


ハナネコノメのデータ
1.分布  福島〜近畿地方
2.生育地 沢や河原の淵で土砂が堆積している湿地に群生しています。
3.特徴  他の花に先駆け、3月に開花します。花弁はなく、花弁に似た白色
     の萼が4個あり、万歳したように開きます。雄しべ8個、中央に雌し
     べがあります。花茎の高さは4〜5cmで、その先端に2個〜3個花を
     つけます。葉は対生か互生で猫の足形をしています。多年草。
     

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2003/04/01 大巻川上流

2005/03/19 茅野沢

2004/03/28 茅野沢


2003/04/01 大巻川上流

2003/04/06 笹野曽里

2004/03/14 茅野沢


2004/03/14 茅野沢

2003/04/07 新茅場


那須塩原市で見ることのできるネコノメソウ属
イワネコノメソウ
  Chrysosplenium echinus Maxim.
イワボタン(ミヤマネコノメソウ)
  Chrysosplenium macrostemon Maxim.
チシマネコノメソウ
  Chrysosplenium kamtschaticum Fisch. ex Ser.
  ミチノクネコノメソウとの区別がはっきりしないようです。
  Chrysosplenium kamtschaticum Fisch. ex Ser. var. aomorense (Franch.)
  米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),
  http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html(2006年2月4日)で
  チシマネコノメソウの学名検索をすると上記2種類がでてきます。
ツルネコノメソウ
  Chrysosplenium flagelliferum F.Schmidt
ニッコウネコノメ
  Chrysosplenium macrostemon Maxim. var. shiobarense (Franch.) H.Hara
ネコノメソウ
  Chrysosplenium grayanum Maxim.
ハナネコノメ
  Chrysosplenium album Maxim. var. stamineum (Franch.) H.Hara
マルバネコノメソウ
  Chrysosplenium ramosum Maxim.
ヤマネコノメソウ
  Chrysosplenium japonicum (Maxim.) Makino


種類萼片の色萼片の数葯の色雄しべの数葉の付き方
イワネコノメソウ淡緑色
稀に暗赤色
4橙黄色8対生
イワボタン淡緑色
黄緑色
4黄色
稀に赤褐色
8対生
チシマネコノメソウ
ミチノクネコノメソウ
淡黄緑色4黄色
汚紅色
8対生
ツルネコノメソウ淡黄緑色4黄色8互生
ニッコウネコノメ*黄色4あずき色8対生
ネコノメソウ淡黄色4黄色4対生
ハナネコノメ4あずき色8対生・互生
マルバネコノメソウ緑色4黄色8対生
ヤマネコノメソウ黄緑色4黄色4互生
  *イワボタンの変種 葯の色が違う

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